歩くこと、歩き方とメンタルの関係

 以前のコラムで、心の働きは脳を含む生理機能が影響し発現していること、生理機能には

習慣や環境が影響していることをお伝えしました。→『姿勢と心・メンタルの関係』

 

その例として、普段の姿勢が心・メンタルに影響していることをお伝えしましたね^^

今号では「歩くこと」はもちろん、「歩き方」がどのように影響しているかをご紹介したいと思います。

 

■歩くだけで得られる嬉しい効果

 

 ウォーキングなどのリズム運動は、生理機能を活性することが知られています。

 

 例えば脳内物質。ウォーキングを始めてから20分くらいで幸福感や満足感をもたらす「脳内麻薬」β-エンドルフィン、ワクワク感、意欲、達成感をもたらすドーパミンが、40分程度で、幸福感やリラックスをもたらすセロトニンの分泌が促されると言われています。

 

セロトニンはストレスで減少しますが、ウォーキングなどのリズム運動をすることによって回復させることができるのです。セロトニン研究の第一人者東邦大学の有田教授によると、リズム運動の効果は一時的なものではあるものの、3ヶ月程度継続して続けていくことでセロトニン神経の構造そのものが変わり、セロトニンの分泌が多い脳に変わってくれるのだそうです。

 

セロトニンの効果は心にも身体にも及びますので時間をかけてでも習慣を改善して仕事においても人生においても満足感を高めていきたいですね^^

■「歩き方」で何が変わる?

 

 続いて「歩き方」について。

ウォーキングの効果は「歩く」だけでなく、「歩き方」でも心身への影響が変わります。

 

 クイーンズ大学の研究によると、同じ単語のリストを見せているのに、猫背で元気なく歩いた人と、背筋を伸ばして元気に歩く人とでは、猫背で元気なく歩いた人の方がネガティブな単語をより多く思い出したのだそうです。

 

これは、同じ出来事を経験しても、振り返った時に良い側面から見ることができるか、それともネガティブな部分にフォーカスしてしまうか、その差が「歩き方」すなわち歩くときの姿勢にあったと言えそうです。

 

 

歩くことで生理機能を高め、歩き方でさらに心の柔軟性を高める。

毎日何気なく行っていることが、脳や心、身体の反応のプログラムを少しずつ強化していくのです。

 

どうせ歩くなら、心や身体にちょっといい歩き方してみませんか?^^