
◾️熱中症の約60%は室内で発症
最近はテレビ番組やCMなどでも、熱中症は室内での発症が多いことが伝えられるようになりました。
東京消防庁の調査によると、「住宅等居住場所 40.4%」「店舗・遊戯施設等 5.6%」「学校・児童施設等 4.4%」「会社・公共施設 4.3%」「医療施設・福祉施設 2.7%」となっており、これらを合計すると60%近くになります。
このような情報を見聞きしていても室内での熱中症がなかなか減らないのはなぜでしょうか?
◾️室内で熱中症にならないために
まず、熱中症を発症しやすいのは乳幼児と高齢者です。
乳幼児は体温調節機能が未発達なことから、高齢者は外気温を感知する皮膚感覚が低下していること、
体温調整機能が低下していることが要因と言われています。体温調節機能が未発達な乳幼児は暑さを
感じてから汗が出るまでに時間がかかります。
また、体温を下げるのにも時間がかかってしまうため、体に熱がこもりやすく体温が上昇しやすいのだ
そうです。暑そうにしていないから大丈夫、という訳ではないのですね。
また、高齢者については、温度や湿度の変化に気付きにくくなっているというの自覚がないことが多いようです。

ではどうしたら熱中症を予防できるでしょうか?
オススメの対策は、決まった温度や湿度でエアコンを点けること。
保護者や高齢者ご本人の体感温度・湿度に頼らないということですね。
ご高齢の親御さんがいらっしゃる場合は、このルールを共有していただけたら
と思います。
日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針 Ver.3」(2013)では
「28〜31度 厳重警戒」「31度以上 危険」として注意を呼びかけています。
お部屋にデジタル温度湿度計を置いておくと一目で確認できるので便利です。