■体温は一番身近な健康のバロメーター
「あなたの平熱は何度ですか?」
女性は基礎体温を測っていると月の変動はあるもののおおよその平熱は把握しているかも
しれませんね^^男性はいかがですか?
体温を測るのは、「ちょっと熱があるかも?」という時くらいで、普段あまり意識することが
ないかもしれませんが、体温は身体の不調だけでなく、うつ病など心の不調とも関連がある
と言われている大切な健康のバロメーターです。
◼近年、︎体温が低下している人が増えている!?
健康な時の体温は36.5度くらいと思っている方、多いのではと思います。
この根拠は1957年、東京大学田坂定孝先生の研究にあるようです。
詳細は割愛しますが、この時の研究で健康な日本人の7割以上が36.89度±0.34度(36.6〜37.1度)
だったという調査結果となりました。
ところが、その約50年後の2008年、テルモさんの1万人に及ぶインターネット調査では、大人で36.14度、
子どもはなんと、36.39度。熱の塊と言われる子どもですら、36.5度を下回りました。
状況が異なるため、この2つのデータを安易に比べることはできませんが、それでもとても興味深いデータだと
感じています。皆さんの、そしてお子さんの体温はいかがですか?
■日本人の体温はなぜ低下している?
それは、生活様式が大きく変化したことが関係していると考えられます。
東京大学の田坂先生の研究がされた今から約60年前は、例えば
『となりのトトロ』や『ALWAYS 三丁目の夕日』の時代。
車はまだ少なく、電話は隣の家まで借りに行ったりしていた時代です。
例えば掃除は、ほうき→掃除機→お掃除ロボットへ。
洗濯は洗濯板&たらい→手回し洗濯機→一槽式洗濯機→二曹式洗濯機→全自動
そして、最近では洗濯物を畳んでくれるロボット(クローゼット)まで
存在しています。
夜中に洗濯して乾燥までした洗濯物を、朝そのクローゼットに入れて
おけば、夕方には洗濯物が畳まれています。
AI機能により、洋服の種類や材質によって畳み方を変えたり、畳んだ
ものは誰のものかを選別して、それぞれの決められた場所に分別まで
してくれちゃいます。
60年前はわざわざ運動をしなくても毎日の家事で身体をたっぷり動かさ
ざるを得なかったけれど、今は生活が便利になり、私たちは時間を手に
入れました。
これからはこの時間の使い方を賢く選択して行く必要がありそうです。
起きている間、一番多く体温を作っているのが筋肉ですから、日常
生活で身体を動かす機会が減った今、体温を上げるためには、意識的に
その機会を作ることが必要ですね^^
最後に、子どもの体温に触れて終わりたいと思います。
下記は一般児童と低体温児童の体温と日常身体活動量のグラフです。
このグラフから、低体温児童は圧倒的に活動量が少ないことが明確です。
活動量が少ないから低体温だとも言えます。
活動量が少なければ身体は鍛えられないので、体力は低下します。
体力は気力や知力を支えるものと言われています。
子どもの歩数は、1979年の1日総歩数約27,000歩が、1997年には約13,000歩と半減しています。
それからさらに20年以上が経った今、恐らく子どもの歩数はもっと減っていることは容易に予想できるのではないでしょうか。。。
お子さんがいらっしゃる方は、子どもさんと一緒に歩くこと、初めてみませんか?
外には新しい発見がたくさん待っています^^